今更、なぜ2ストなのか??
今回は、日本ではほぼ存在しない(モトクロッサーはまだ製造)とされる”2ストローク”何と30年前の車両”TZM50R”を使いS8に参戦する計画が、立ち上がりました。
事の発端は、昔からの(10代からの)友人に頼まれTZM50をエンジン(クランクケース)は純正加工で、S8で戦えるTZMにして欲しいと言う提案が有りました。
本来S8に出場してる車両は80ccや85ccのモトクロッサーのエンジンをレーサー125のフレームに積んで車両を作ものなですが、街乗りの12インチの50cc車両では到底戦闘力がたりません。
その為、足回りを含めかなり無理が有る注文と断り続けていました。しかし1年以上粘られ、なんとか希望に近付けてマシンを制作する方向に進んでしまいました。
大雑把な部品交換および加工メニューは、
まずは”エンジン”から!
1.シリンダーをボアアップ(φ40→φ49.5)
2.クランクストロークアップ(39,7㎜→42㎜)
3.PWK33φレーシングキャブレター
と三種の神器がならび
4.クロスミッション
5.インナーローターCDI(アウターローラーも有り)
6.ビックリードバルブ
7.強化クラッチ
8.専用チャンバー
9.シリンダーヘッド加工
10.シリンダー加工
11.クランクケース加工
12.大型ラジエター
13. プラグ&プラグキャップ
14.上記部品交換に必須の加工
次は足回りの大まかな加工及び部品交換
15. 強化フロントブレーキ
16.リアーサスペンション交換
17.フレーム補強
18.スイングアーム補強
19.フロントホークオリフィス加工
20.バックステップ
21.ハイスロットル
以上が大まかな部品交換になります。
これはかなりの大変な作業になりますが、進めていけば楽しい作業になるかもしれませんよね。(笑)
1998年度以降の排ガス規制強化により、2ストロークエンジンは環境問題や地球温暖化対策等で4ストローク車より燃費が比較的悪く、構造上排ガス性能が悪い2ストロークエンジン車が徐々に減少して日本の国産販売は、ほぼなくなりました。
しかしながら2ストロークエンジンは、4ストロークエンジンには無い未知なる可能性がたくさん存在しています。
これから電動になるのに何を言ってるの⁈ って思われるかもしれませんが、電動車は電動車で航続距離や充電時間それとコスト、そもそもリチュウム等バッテリーに使用される貴金属が少な過ぎる為、今現存する車両が全て電動車に成ることは考え辛く思います。
それとボディーが余裕のある四輪車と違いオートバイの場合、125ccまでの小排気量場合を除きバッテリーの積載するスペースの問題も大きくなると思われます。
これから数年後、水素を燃料とした水素燃料エンジン等が主流になれば環境にやさしいコンパクトで高出力2ストエンジンの大ブームが来るかもしれません。
その時こんな知識が役に立つかもしれませんね。
これから創り上げる2ストロークエンジンは構造を説明しながら完成させたいと思います。
4ストロークとの違いは構造上だけでなく2ストロークは吸気・排気ともに脈動が肝の部分で、まだまだ未開の領域が広がるところです。
今回の企画は、簡単ではありませんが、皆さんも時間と気力(根性?!)が、有れば出来るかもしれません。
まぁ色々考えず、気軽な気持ちでスタートしたいと思います。